東京手描友禅
手描友禅について
着物 や帯を染める染色の伝統技法。
京友禅、加賀友禅、東京手描友禅が日本三大友禅と言われる。
江戸時代の京都で扇面絵師として著名な宮崎友禅斎が、小袖に小紋模様の多彩色の図案を描いたのが始まりとされる。
東京友禅・江戸友禅について
江戸幕府の参勤交代に伴い絵師などの職人も京から江戸に移り住むようになりました。 同時に各地方の各種技術・技法の交流がはじまり江戸特有の文化にも育まれ、 より洗練された伝承技術として現代に伝えられています。
図案づくりから染めまでをひとりの職人で完結するため、自由で独創的な仕上がりが 特徴です。
江戸の町人文化に根付いた渋く粋を感じる色合いが伝承されています。
手描友禅工程
工程1
デザイン、構想・図案、同時に白生地の選定
工程2
原寸大に描く
工程3
生地に柄を描く
下絵付け生地に青花で図案を写し取る
(青花は水で消滅する)
工程4
生地に柄の輪郭線を糊で引く
糸目糊置き
工程5
糊を生地に定着させる
地入れ
揮発地入れ又は水地入れ
→布糊地入れまたは豆地入れ
工程6
柄の中に色を付ける
色挿し(友禅)
工程7
色を定着させる
蒸し
高温の蒸気で蒸す
工程8
柄以外の所(地色)を染める
伏せ糊置き
色挿しした部分を地色が入らないように防染
→豆地入れ
→地染め(引染め)
工程9
洗う
水元(いわゆる友禅流し)
工程10
生地幅を整える
湯のし
工程11
仕上げ
印金・刺繍など
染め上がった友禅もように彩色仕上げ、金や刺繍を施す。
完成
反物の状態
この後お仕立てへ